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座禅=ヴィパッサナーの極意!? その1

★7月22日(日)午前10時から おとなの寺子屋 
聞きたいことをピンポイントで聞ける座談会スタイルの法話
内容充実で、しかも楽しい

7月20日
神楽坂の受講生の方からこんなお便りをいただきました。

「折にふれて全身の感覚を感じるように心を使ってみたりしています。
主に、街を歩いている時に実践することが多いです。
まだ始めたばかりなので、そうそううまくいかないものだとは思いますが、
全身の感覚といっても、聴覚も、視覚も、触覚もあり、なかなか忙しいものですね。
全身の感覚を同時に意識することはまだ難しく、
「音だ」「景色だ」「風だ」「気温だ」といろんな要素に気を取られ
かえって落ち着かない気持ちになったりしてしまうのですが、
優先的に感じる感覚というものはあるのでしょうか?」


実は、この方の感想は、かなりスルドイところを突いています。
「優先的に感じる感覚」、言い換えれば、「その時々に最も顕著に感じる感覚」に意識を向ける、というのがヴィパッサナー瞑想(禅)の基本方針なのです。

「最も顕著」というのは、その時の自分が一番感じ取りやすい感覚。
人によっては、
鼻先の呼吸の感覚。あるいは、腹部のふくらみ・縮み。
歩いている時の足の裏の感覚。
座っている時の足の痛みやかゆみなんていうのも、「最も顕著な感覚」なら、その感覚に集中します。観察する。「痛み、痛み」「かゆみ、かゆみ」というように。

そうやって、一点(どの感覚でもいい)に意識を向け続けることで、集中力を上げていきます。
もし、途中で他の感覚の方が強くなってきたら、そっちに意識を向けます。
意識を向ける対象は「変わっていい」というのが、ヴィパッサナー瞑想なのです。

「音」が一番気になるなら、「音、音」と気づきます。
「風」が一番気になるなら、「(風を)感じている」「(肌の)感覚」と気づきます。
「気温」の場合は、「(暑さを)感じている」「(冷たさを)感じている」と気づきます。

視覚(見えている感覚)・聴覚(音)・嗅覚(匂い)・触覚(肌の感覚)・味覚(味を感じている)――どの感覚なのかを自覚しながら、そこに意識を向けて、感じ取るのです。

一番顕著な感覚を選んで、なるべく長時間、その感覚に集中する(気づき続ける)というのが、ポイントです。

ここで理解しておきたいのは、意識というのは本来、「いっときに一点にしか向けられない」ということです。
集中とは、本来、他の感覚に意識が向かわない状態。

実際、「禅定」というハイレベルの集中に達すると、たとえば腹部の膨らみ縮みだけ感じて、他の体の感覚や音の感覚は「消える」ようになります。

だから、「全身の感覚を同時に意識する」ことは、ほんとは不可能なのです。「同時に」というのは、それだけ意識がバラけて、いろんな感覚に散り散りになっているということ。そこから、意識を向ける対象を一点に絞り込んでいくのです。

なお、気づきの力が強くなってくると、めまぐるしいスピードで、細かい感覚の一つひとつを「気づいてキャッチ」できるようになります。比喩的に言うと、超高速のモグラたたきみたい。意識(気づき)というハンマーは一つ。握っている手も一つ。その手が、出て来たモグラ(感覚)を瞬時に捉えて(気づいて)、また次のモグラ(感覚)へ――という感じです。

ココロというのは、私たちが想像する以上のハイパーなスピードで、感覚・感情・思考・欲求などを生じて滅するという現象の連続体なのです。
ただ、私たちの気づきのスピードがあまりに遅いために、その心の生滅が「見えない」(気づかない)。

「見えない」現象を「見える」ようにするために、ヴィパッサナー瞑想(坐禅)の最初の段階では、大きめの、ゆっくりと出てくるモグラ(=顕著な感覚)をまずは確実に叩く(気づく)という練習から始めるのです。

それが、「吸っている、吐いている」とお腹の膨らみ縮みに気づく、
「上げている、運んでいる、下げている」と確実に気づくというやり方です。

これを「ていねいに、着実に」こなすことで、徐々に気づきに慣れ、気づきの力を上げていくのです。

ですので、まずは、「いっときに一点」の感覚に、「着実に言葉で気づく」というのを心がけることになります。とにかく、「いっときにひとつの感覚」。

あわてない。急がない。確実に、気づく・確認する。手堅く、ココロを尽くして、です。

(つづく)