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道元「正法眼蔵」にみる心を自由にする方法

2月14日

吹雪ド雪が舞っている。

こんな天候だから休むひともいるかなーと思って国立(くにたち)に行ったが、
全員いらしていた。さすが仏教を学ぶ輩(ともがら)である(笑)。

電車の中で、道元の文章を読んでいた。

正法眼蔵の現成公案(げんじょうこうあん)の中に、こんな一節がある(龍瞬の本質訳)。

「人は、水は江河海河(こうがかいせん)にあると考える。だがそうではない。
 水の中に川や海があるのだ。
 川や海でないところにも(至るところに)水はあり、
 水が地に降りるときに川や海の功(はたらき)をするだけなのだ」

「水は見ようによってさまざまに見える。が、水は水である(水是水:みずこれみず)」

――人間は、水を水として見ようとせず、その形や場所にとらわれて、それは海である、川である、と名づけて実体あるかのように思い込んでいる。そして、「水の本質は水である」という最も純粋な真実になかなか気づけない。真相が見えない。

だが、海か川かといった分別・区別は、ただ見た目にとらわれて人間が名づけたものにすぎない。それらはただの名前で(観念)である。そしてたまたま因縁によって、海や川と称しうる「はたらき」(機能)を果たしているにすぎない。

もっとも素朴な本質は、その内側に、只中にあるのである。それは「水是水」という真実である。

そこにあるには水である。水はどこまでいっても水である。

ときに川となり、ときに海となり、ときに雲となる。ときにはひとの血となり飲む水になる。
それでもどこまでも水である。

そして、水は水のままで生きている。満足している。なんら欠落はなく、また何ものか(海や川といった形をもった別物)になろうともしない。水はどこまでも水である。

しかも、水は、因縁によって、硬い氷にもなり、暖かい湯にもなり、やわらかな雪にもなり、まろやかな乳水にもなる。姿をかえ、はたらき(役割)をかえて自由自在、融通無碍である。

それでもどこまでも水は水である。

「もし自分が一滴の水であれば」と想像してみよう。「わたしは水である」。

そして、外の世界(海や川)を見ずに、自身が水であること、自分を作っている水だけを見つめてみよう。

水が見ているのは己の本質、すなわち水であること、だけである。

どこまでも水でありつづけるだけ。
そして、その場所・その時々における役割(はたらき)を果たすだけ。

別にそのはたらきにこだわることはない。形を追いかけて、何か別ものに、もっとすぐれたものになろうとは考えない。なぜなら、自分は水である、と知っているから。自分の本質を知っているから。

水は自らの本質のままで在るから、どこまでも自由である。

水が水であることだけを見つめれば、その瞬間に、自由が入ってくる。

道元の言葉に乗っかって、自分を一滴の水になぞらえて、昨日から触れたすべての水に思いを馳せてみた。想像の旅をしてみた。そして今朝の雪がある。雪もまた水である。さまざまな場所をさまざまなカタチをとって巡り巡って、今朝の雪として降っている。水はどこまでも水のままであるから、どこに舞い降りても水である。どこまでも自由である。そしてすべての水とつながっている。すべての水と一つである。

そこまで想ったときに、<自由>を感じた。きっとこの命(わたし)も、あの雪のなかの水と同じなのだ。カタチを追いかける必要はない。ただ、水が水でいつづけるように、わたしはわたしのままで生きていけばいい。わたしという本質だけで生きていけばいい。それが最も自然な、正しい生き方なのである。そのとき無限の自由がひらける。

水是水。
わたしはわたし。
命は命。

水は水のままに。わたしはわたしのままに。命は命のままに。つまりは本質のままに生きる。

それ以外を求める必要はない。求めるものは、汝の内側にもうすでにある。

そういう真理が、正法眼蔵の一節にある。
今日はそのことを伝えに国立に行きました。
(次回から日蓮!)

※上の文章の「水」を「わたし」、「いのち」に置き換えて読んでみてください。